忍者ブログ
あれこれとカウンセリングのことを考えるブログです。
[50]  [49]  [48]  [47]  [46]  [45]  [44]  [43]  [42]  [41]  [40
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

こんばんわ。

最近ある学会のニュースレターに、興味深い一文を発見しました。カウンセリングの研究法や倫理ついて触れたものです。敬愛する村本先生の文章でした。以下は、それに触発されたつぶやきです。(村本先生のHPはこちらです)

臨床心理学、あるいはカウンセリングの分野の研究方法として教育されるのは、これまで主に実証的な量的研究法でした。おそらく、アメリカ的な科学者-実践家モデルを背景にしているのでしょうが、臨床家は、カウンセリングの実践+科学的な研究法を身につけるのがよしとされてきたわけです。

最近になって、周辺の社会科学領域から、このカウンセリングの分野へ、質的研究法が導入されてきました。これによって、これまでのいわゆる事例研究に幅が生まれてきたような気がします。というのは、これまでの事例研究だと、ケースの全体的なカウンセリングのマクロ・プロセスが対象となっていたところに、音声や映像の分析によって短いスパンのミクロ・プロセスが対象にできるようになったのです。

けれども、私見ですが、質的研究と言っても、その多くは量的研究のスタイルから遠くないような気がします。なぜなら、データを取ってそれを分析し、結論をまとめるというスタイルが主流だからです。このスタイルを量でやっていたところに質が追加されただけ、といいますか。実証主義的な帰納法のスタイルに呪縛されているわけです。もっといえば、いまある質的研究法が扱うのは、本当に「質」なのか、という疑問もあります。

カウンセリングの研究法が、いっけん出そろったように見えて、実は無視されてしまった研究スタイルがあるように思います。実はそちらの方が膨大な裾野を広げているというのに。つまり、歴史研究とか、概念分析とか、その他もろもろ、いわゆるデータを分析対象とするのではない、根気のいる諸研究です。

へたをすると、データと無縁のカウンセリング研究は、もはや研究とは言えない、なんて公言する人たちが増えてくるのかもしれません。いや、もうすでにそのような世界になっているのかもしれません。私はエビデン、エビデンと呼んでいますが、エビデンスを重視する実証主義の亡霊が、いまも世界中を席巻しているような、そんな気がします。

カウンセリングの世界が、多様な研究法、方法論を許容する世界になりますように。しかし、臨床心理学は(基礎心理学の)応用心理学のひとつであると考えている人がまだまだ少なくないようです。日暮れて道遠しです。

ではまた。

拍手[0回]

PR
フリーエリア
ブログ村のランキングに参加しました。お帰りの際に、よろしければポチッと。 にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 心理カウンセリングへ
にほんブログ村
プロフィール
HN:
札幌
性別:
非公開
職業:
カウンセラー
趣味:
音楽
自己紹介:
ニックネームは「札幌」です。カウンセリングのことを日夜研究しています。
バーコード
ブログ内検索
カウンセリング考 量的研究と、質的研究と、それから・・・・ Produced by 札幌
Designed by ninja-blog.com
忍者ブログ [PR]